「良い」と「悪い」 そして 「ある」と「ない」

働く意味

2つの判断軸 
社会で働くことを疑問を感じているあなたに

僕は働いていく上で、大切な2つの判断軸があると思っています。
それは、
 良いこと or 悪いこと (正しいor間違っている)
 ある(存在すること) or ない(存在しないこと)  です。

就職活動をしている皆さんは、これまで学生時代には、「良い・悪い」という価値判断を中心に過ごしてこられたと思います。そして次に、就職活動では、「ある・ない」と言う事実を受け入れる力を身に付けていただきたいと思っています。そして更に、現実を乗り越え、よい方へ変えて行く力を身に付けていただきたいとも思っています。

就職活動を通して、みなさんは「それっておかしい!」、「間違っている!」、「差別だ!」等々感じられたことがあると思います。多分、それらのことは、おかしいことだし、間違っていることだし、差別なんだと思います。でもね、それらのことは、残念ながら事実として存在しています。
世の中は、間違っていることもあるし、良くないことも残念ながらたくさんあります。
例えば、極端な例を言います。殺人は悪いことです。当たり前ですよね。そして、この悪い殺人は、大昔から悪いこととして禁止されてきました。しかし、残念ながら、殺人事件はいまだに存在します。

悲しいことですが、世の中には悪いことや、間違っていることや、おかしなことが実はものすごくたくさんあります。これが、事実です。
つまり、僕が最初に書いている ある(存在する) と ない(存在しない)という基準でいうと、あるんです(世の中に悪いことは)。

ところで、就職すると言うことは、社会に対して主体的に行動を始めることです。これまで保護されてきた立場から変わって、社会に対して働きかけていく、社会を動かして行くという立場に変わります。
この時期に、「良い・悪い」と言う価値基準と、「ある・ない」と言うもう一つの価値基準も身に付けて頂きたいと思っています。

こんな書き方をすれば、社会人になると言うことは、世の中の仕組み流されて、これまでの「よい・悪い」と言う価値基準は捨ててしまいなさいと言っているように感じられるでしょうか?また、社会の良くないことを受け入れて社会に迎合しなさいと言っているように感じられるでしょうか。でも、僕が、申し上げたいことは違います。

社会で働く上で本当に大切なことは
現実を見つめて、そこから自分に何が出来るのかを考え、行動することだと思います。

つまり、世の中には「よいこと 悪いこと」がたくさんあります。そして、その悪いことを「いかに、なくしていくのか?」、「良くしていくのか」を、主体的に考え、主体的に行動することが本当の働く意味だと僕は思っています。もっと簡単に言うならば、「自分が世の中をどう変えていくのか?」が働くことです。

過去、立派な仕事を成し遂げてこられた方は、まず、現実の世界を一旦、自分の中に受け入れ、自分の理想を失わずに、世の中を変えたり、自分の人生を送った人なのだと思います。

「おかしい、間違っている、差別だ」と声を上げ、他者を批判することは実は簡単なことなのかも知れません。でも本当に必要なことは、一度、現実を受け入れつつ、自分の理想を実現できるように努力できる人なんだと思います。

就職活動を通じて、社会の現実を見たら働く気がなくなった方がいるかもしれません。でも、それでは何も変わらないし、もったいないと思いませんか?

私自身のこと
いろいろと偉そうなことを書きましたが、私自身、新入社員時代、よく上司に食ってかかっていました。(この上司は、私に人事の何たるかを教えてくれた恩人のような人です。) 「それは、おかしいですよ。」、「そんな納得の出来ないことは出来ません」などと、上司によく反論していました。
その時に、上司に言われました。「あのなぁ、ええかぁ、清濁(せいだく)合わせ飲むちゅうのも大切やぞ」、「納得いかんこともあるかもしれへんけど、納得行かんとダダこねてるだけやったら何も変わらへんぞ。それでもええんか。」
そのときは、何かただただ悔しいだけでしたが、30歳を超えた頃からなんとなくこの言葉の意味がわかって来たような気がします。
この言葉の意味を改めて考え直して書いたのが、上のメッセージです。

また、「社会は汚いし、会社はあこぎなまねをして儲けている、そんな社会には出たくないから、就職活動はしません。」といった声を聞くことがありました。その意見にものすごく危惧を覚えて、偉そうなメッセージを今回書きました。世の中は、割り切れるものでもないでしょうし、100%きれいな世界でもないと思います。でも、捨てたものでもありません。そんな世の中をそれを少しづつでも良くして行こうと努力するのが、実は働くことの意味だと思っています。そして、社会を良くすることを共通の目標にして個人が集まったのが本来の会社です。だから企業には企業理念があります。

また、企業が新入社員を採用するのは、自社の価値観に慣れきってしまった組織に、純粋でフレッシュな人材を受け入れることで会社に新しい風(=動き)を入れるためでもあります。
ですから、皆さんが新入社員として、自分の意見をドンドンという事はすばらしいことです。そして、世の中に対して「おかしい」と思える感性があるからこそ、フレッシュマンとしての意味があります。そして、おかしいと思える力が、社会を変えていく力になります。でも、自分の殻の中だけで何を言ってみても始まらないのも事実です。

どうぞ自分を信じて社会へ第一歩を踏み出しください。そして、就職活動中に考えた自分の理想を大切にしてください。
きっとそれが、将来、悩んだ時のあなたを支える大切な杖になります。

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